コロナの影響による業績の低迷が続き、資金調達に動いた中小企業は急増したわけですが、すでにその資金がない、あるいは資金繰りがそろそろ危険になってきた、そんな中小企業が増加しつつあります。

最初の感染拡大の頃は、金融機関も「とにかく支援だ」と融資に動いたわけですが、最近はそういう動きも控えめになりました。

金融機関からすれば、企業の売上は回復しないし、借入金残高だけは増加していく、これでは支援には保守的にならざるを得ません。

そうなれば、思うように資金調達ができない中小企業は増加することが予想されます。

「金融機関が無理なら他に資金調達の方法はないか」と他の調達手段を探すわけですが、資金調達方法の1つにファクタリングがあります。

ファクタリングとは、企業が取引先に対して有する売掛債権を買取業者に売却して資金調達を行うことです。給与ファクタリングという違法な貸付けが一時期話題になったことでファクタリングのイメージは悪いでしょうが、企業が保有する売掛債権を売却する方法は何ら問題ありません。

ファクタリング会社の多くは真面目にやっていると思いますが、だけどやっぱり「これってファクタリングなの？」と首をかしげるような業者も存在します。

・契約書に「売買契約」であることが書かれていない
・異常なほど高額な手数料が取られる、債権額に比べ買取代金が著しく低額
・売却した債権が回収できなかった場合、その金額の支払いや、債権の買戻しを売り主に請求する契約になっている

このような契約内容になっていたらファクタリングではないと思います。資金調達に困ってすぐに飛びつかないよう契約内容をよく確認してください。

なんとなく不安に感じましたら相談してみるのがいいでしょう。金融庁のホームページでも注意喚起しています。「ファクタリングに関する注意喚起」をご一読ください。


ファクタリングに限らず、資金繰りに悩む経営者を騙す業者は増えることが懸念されますから、甘い話にはぜひ注意しましょう。