警視庁のホームページにおいて、自殺者数に関する資料が公表されています。10日に10月までの集計結果が公表されました。
月別の推移をグラフにしたもので赤い太線が今年です。

1月から6月までは例年よりも低く推移していましたが、7月から急増し8月、9月も過去5年と比較しても高い水準です。そして10月は7月のように急増する結果に。

例年の傾向として、3月と5月は増加しそれ以降はなだらかに減少していますが、今年はそれがありません。警察庁の資料では男女別には分かるのですが原因までは分かりませんし、すべてコロナの影響とは断定はできませんが、コロナで失業された方の増加が原因で間違いないでしょう。

コロナウイルス感染症拡大により、政府系金融機関による融資、民間金融機関は信用保証協会を利用した融資で積極的な支援を行ったおかげで、とりあえず資金繰りが落ち着いた中小企業は多いです。

しかしコロナ感染者がまた増加傾向にあるようですし、今後も思うように売上が回復せず、資金繰りが悪化、事業継続が困難になる中小企業・個人事業主は増えると考えられます。そうなれば自殺を考える経営者が増えるかもしれません。

廃業して新しい職場で従業員として頑張っている、元顧問先の経営者はいらっしゃいますが、それができない経営者も少なくありません。トップだった自分が今さら誰かの指示を受けながら働くことが受け入れられない、プライドが許さないのです。そういった経営者さんこそ要注意です。

経営悪化が深刻な経営者さん、自分だけで抱えるのは絶対にやめましょう。一人で抱えると悪いことしか考えませんから。

お近くに相談できる専門家はいませんか。顧問税理士はどうでしょうか、商工会議所（商工会）が相談に乗ってくれませんか、もし相談にはあまり乗ってもらえなかったとしても、専門家を紹介してもらえないでしょうか。

小さな町だから近くの人に相談すると噂が広まるのではと不安なら、少し離れた場所にいらっしゃる専門家でもいいと思います。

最悪のことを考えてしまうのなら、一人で抱えずに必ず誰かに相談しましょう。