横突き井戸を掘ってみたい!~候補地2カ所をみんなで下見の巻@君津市~
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2020/2/12
以下は 4 年前に書かれた内容です
2006年、国の重要無形民俗文化財に指定された千葉県上総地域発祥の深井戸掘り工法「上総掘りの技術」。 その技術保持者である鶴岡正幸先生(三代目井戸掘り職人)のもと、技術保持団体に指定された「上総掘り技術伝承研究会」(事務局・袖ケ浦市郷土博物館)。重機も燃料も使わず少人数で効率よく掘れるシンプルでエコな技術は、今も世界各地で水を得るため活用されています。 その技術を守るため、ボランティアが昔ながらの掘削技術を学ぶ活動の様子をご紹介します☆彡
かつてはポピュラーだった横突き井戸
これまで伝統的な上総掘り(鶴岡方式)で井戸の掘削作業を続けてきた上総掘り技術伝承研究会。
指導者である鶴岡先生の念願でもある横突き井戸(斜面に横孔を掘り進めて水を得る)掘削に向けて、地権者の方の協力を得て候補地をみんなで下見に行きました。
指導者である鶴岡先生の念願でもある横突き井戸(斜面に横孔を掘り進めて水を得る)掘削に向けて、地権者の方の協力を得て候補地をみんなで下見に行きました。
落差は低いものの、急峻な斜面のある狭い谷間。
谷の入り口には滲み出した水による小さな池もあり、谷の左右の土の層からは全体に水が染み出しています。
谷の入り口には滲み出した水による小さな池もあり、谷の左右の土の層からは全体に水が染み出しています。
しかし、横突き井戸を掘削するには不向きと判断しました。
理由としては、地形が作業をするには危険だということ。
昨年の台風の被害が土地の全域に見られ、流れ出した新しい土の色、砂浜のような砂が地面を覆っていて、谷の上部から土砂が流れ落ちた形跡や、その方向に倒れている木々を確認しました。
ここで、いっそ「現在、掘削作業を行っている袖ケ浦公園敷地内の斜面で横突き井戸が掘れないか?」というアイデアが浮上。
まさに灯台下暮らし!
あとは、袖ケ浦市の公園緑地課さんと教育委員会さんが、どれだけ世界に誇る上総掘りの技術伝承活動に本気出してくれるかにかかっております!
昨年の台風の被害が土地の全域に見られ、流れ出した新しい土の色、砂浜のような砂が地面を覆っていて、谷の上部から土砂が流れ落ちた形跡や、その方向に倒れている木々を確認しました。
ここで、いっそ「現在、掘削作業を行っている袖ケ浦公園敷地内の斜面で横突き井戸が掘れないか?」というアイデアが浮上。
まさに灯台下暮らし!
あとは、袖ケ浦市の公園緑地課さんと教育委員会さんが、どれだけ世界に誇る上総掘りの技術伝承活動に本気出してくれるかにかかっております!
Iさん夫妻が開拓する予定地にも横突き井戸を掘りたくて…
続いて、午後はメンバーのIさん夫妻が将来、開拓する予定地にも横突き井戸を掘りたい!という情熱を抱いているということで、その候補地にも行ってみました。
渓流を右手に狭い谷間を走り、美しい里山にある北側斜面を見上げると、左側に枯れ沢を確認。
枯れ沢が抉られたように深いのが興味深く、周辺に生える樹木の数は午前の現場よりも多いが、靴底に感じる地面の湿度はいたって普通の土を踏む感覚。
目に見える滲み出す水も無いようで、残念ながらここも横井戸には向かないと判断しました。
ご近所を歩いてみると、集落や道の脇に電動ポンプ付きの井戸が散見され、この付近は通常の上総掘りなど縦穴の井戸が向いているような印象でした。
理由としては、地形や環境から考えて掘削用水(ネバミズなど)のインフラ整備に難があること、横向きに滲み出している水が確認できなかったことなど。
渓流を右手に狭い谷間を走り、美しい里山にある北側斜面を見上げると、左側に枯れ沢を確認。
枯れ沢が抉られたように深いのが興味深く、周辺に生える樹木の数は午前の現場よりも多いが、靴底に感じる地面の湿度はいたって普通の土を踏む感覚。
目に見える滲み出す水も無いようで、残念ながらここも横井戸には向かないと判断しました。
ご近所を歩いてみると、集落や道の脇に電動ポンプ付きの井戸が散見され、この付近は通常の上総掘りなど縦穴の井戸が向いているような印象でした。
理由としては、地形や環境から考えて掘削用水(ネバミズなど)のインフラ整備に難があること、横向きに滲み出している水が確認できなかったことなど。
森の中にミツマタの花が咲いていました。
念願の横突き井戸の候補地に、と期待していた場所は残念ながら2カ所とも適地とはならず。
会の実習としての横突き井戸は、袖ケ浦公園敷地内を検討しています。
現在の掘削作業と並行して実習を行っていければ、と今後の活動を展望しながら帰路につきました。
春はもうすぐ!
がんばれ、上総掘り技術伝承研究会!
念願の横突き井戸の候補地に、と期待していた場所は残念ながら2カ所とも適地とはならず。
会の実習としての横突き井戸は、袖ケ浦公園敷地内を検討しています。
現在の掘削作業と並行して実習を行っていければ、と今後の活動を展望しながら帰路につきました。
春はもうすぐ!
がんばれ、上総掘り技術伝承研究会!
以上は 4 年前に書かれた内容です