2030年代の暮らしから千葉の「これから」を考える
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2024/6/8
地域の暮らしを支える一助を果たしている自治会、町内会やNPOでは、担い手不足が喫緊の課題となっています。様々な社会的な課題が絡まりあい山積する今、先行きが不透明に感じられるなかで、私たちの住む地域をもっと暮らしやすく、いきいきと楽しく過ごせる場にするには、何が必要なのでしょう。
自治会・町内会は担い手不足
少子高齢化が進む中、社会状況も大きく変化し、生活のなかで地域とつながる関係性がつくりづらい状況があり、自治会・町内会の加入率は、特に都市部で低下傾向が長らく続いています。例えば、千葉市では、15年前の平成21年に、1035の自治会数、72.2%の加入率でしたが、令和5年度には1107と自治会数が増えているにも関わらず、加入率は60.6%と大きく減少しています。
また、定年年齢の延長、女性の就労率向上等もあいまって、これまで地域を主となって支えていた層が総体的に減っていることもあり、自治会・町内会の役員の高齢化や担い手不足も深刻です。
また、定年年齢の延長、女性の就労率向上等もあいまって、これまで地域を主となって支えていた層が総体的に減っていることもあり、自治会・町内会の役員の高齢化や担い手不足も深刻です。
活動実績のあるNPO法人も高齢化
NPO法制定から20年余り経ち、暮らしのなかの必要から創世期に設立されたNPO法人では、次の世代への事業継承の時期となっています。令和5年度の千葉県NPO法人実態調査によると、回答のあった661法人のうち、活動年数「16年~20年」が27.5%と最も多く、「21年以上」が24.4%となっており、16年以上が過半数となっています。活動実績を積み重ね、地域ではなくてはならない存在となっていても、法人メンバーの高齢化に悩み、次世代にうまく繋げていないケースが多く見受けられます。
自治会・町内会やNPOをはじめとした市民活動団体など地域を支える組織では、こうした担い手不足などの問題をはじめ、これまでの地域の活動の運営の仕方では、立ち行かなくなっているように感じます。
一方で、ひきこもりや孤立化、生活格差等、社会的な課題が多様化し山積しているなか、これからの千葉の暮らしを支える活動を進めていくには、どのような視野をもち、役割を果たしていくことが必要なのでしょうか。
自治会・町内会やNPOをはじめとした市民活動団体など地域を支える組織では、こうした担い手不足などの問題をはじめ、これまでの地域の活動の運営の仕方では、立ち行かなくなっているように感じます。
一方で、ひきこもりや孤立化、生活格差等、社会的な課題が多様化し山積しているなか、これからの千葉の暮らしを支える活動を進めていくには、どのような視野をもち、役割を果たしていくことが必要なのでしょうか。
地域で始まっている新しい取り組み
これまでの地縁にのみ頼る形ではつながりを維持することが難しいと感じている地域では、テーマ型でコミュニティを形成して地域でつながり、自治会とNPOや学校との連携を進めて、地域の課題に取り組んだり、他自治会との情報交換や連携を行い、お祭りやイベントを共催するなど、新しい取り組みを始める事例も出てきています。
災害や犯罪の増えている昨今では、防災や防犯の観点からも地域のつながりを必要だと考える人も多く、住民アンケートを取るなどして、そういったニーズに特化して、自治会の活動をスリム化するなど組織内の改革も大切です。新しい参加者を呼び込むためには、時代のニーズにあった柔軟な運営や風通しの良い組織にすることが不可欠だと気付き、SNSを活用して回覧板や会議を減らしたり、ホームページを作成し組織を見える化するなどの工夫を始めている地域も増えてきています。
災害や犯罪の増えている昨今では、防災や防犯の観点からも地域のつながりを必要だと考える人も多く、住民アンケートを取るなどして、そういったニーズに特化して、自治会の活動をスリム化するなど組織内の改革も大切です。新しい参加者を呼び込むためには、時代のニーズにあった柔軟な運営や風通しの良い組織にすることが不可欠だと気付き、SNSを活用して回覧板や会議を減らしたり、ホームページを作成し組織を見える化するなどの工夫を始めている地域も増えてきています。
統計データから「これから」を見通す
そういった新しい試みに挑戦する際に、方向性を定めるため、正確に現状把握をすることが大切ですが、その根拠になるもののひとつとして、調査データがあります。そんな課題意識から、豊富なデータ提示と緻密な分析に定評のある川北秀人さんの講演会が開催されます。2030年代の千葉の暮らしを想定して、まずは現状を客観的に把握し、データにより「これから」の予測を立て、今から打てる手だてを考えます。目の前のことに手いっぱいになりがちな毎日、千葉の「これから」に焦点をあて、今を見つめる時間を持つことで、それぞれの立ち位置で見えることがあるのでは と主催者は期待しています。
IIHOE 川北秀人さん講演会 「2030年代の千葉のくらしを支える活動を支援するために-支援者に求められる視野と機能-」
【日時】6月9日(日)14:40~17:20
【会場】船橋市勤労市民センター3F 第三会議室
(千葉県船橋市本町4-19-6、JR・京成 船橋駅より徒歩5分)
【定員】25名(先着順、要事前申し込み)
【参加費】無料
【詳細】h t t p s : // b l o g . c a n p a n . i n f o / n p o-c l u b 1/a r c h i v e /5 8 2
【主催・問合せ】
認定NPO法人 ちば市民活動・市民事業サポートクラブ
(NPOクラブ)
Email: n p o c l u b 3 @ g m a i l . c o m
<講師紹介>
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]川北秀人さん
株式会社リクルートに入社後、広報や国際採用などを担当して91年退社。その後、国際青年交流NGOの日本代表や国会議員の政策担当秘書などを務め、94年にIIHOE設立。市民団体のマネジメントや、企業の社会責任(CSR)への取り組みを支援するとともに、NPO・市民団体と行政との協働の基盤づくりを進めている。IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者兼「ソシオ・マネジメント」編集発行人
【会場】船橋市勤労市民センター3F 第三会議室
(千葉県船橋市本町4-19-6、JR・京成 船橋駅より徒歩5分)
【定員】25名(先着順、要事前申し込み)
【参加費】無料
【詳細】h t t p s : // b l o g . c a n p a n . i n f o / n p o-c l u b 1/a r c h i v e /5 8 2
【主催・問合せ】
認定NPO法人 ちば市民活動・市民事業サポートクラブ
(NPOクラブ)
Email: n p o c l u b 3 @ g m a i l . c o m
<講師紹介>
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]川北秀人さん
株式会社リクルートに入社後、広報や国際採用などを担当して91年退社。その後、国際青年交流NGOの日本代表や国会議員の政策担当秘書などを務め、94年にIIHOE設立。市民団体のマネジメントや、企業の社会責任(CSR)への取り組みを支援するとともに、NPO・市民団体と行政との協働の基盤づくりを進めている。IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者兼「ソシオ・マネジメント」編集発行人
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