丸3カ月ぶりの掘削に見学者続々!井戸孔の深さはついに33m超え♪
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2019/12/2
以下は 4 年前に書かれた内容です
2006年、国の重要無形民俗文化財に指定された千葉県上総地域発祥の深井戸掘り工法「上総掘りの技術」。 その技術保持者である鶴岡正幸先生(三代目井戸掘り職人)のもと、技術保持団体に指定された「上総掘り技術伝承研究会」(事務局・袖ケ浦市郷土博物館)。重機も燃料も使わず少人数で効率よく掘れるシンプルでエコな技術は、今も世界各地で水を得るため活用されています。 その技術を守るため、ボランティアが昔ながらの掘削技術を学ぶ活動の様子をご紹介します☆彡
この秋の激甚災害3連発後、ようやくみんなが集まれました!
12月1日、師走に入った最初の日曜、久々にメンバーが揃って掘削活動を行いました。
なんと最後に掘削作業を行ったのは9月1日。ということは実に丸3カ月間、井戸を掘れていなかったのです。
千葉県を襲った台風15号、19号、そして房総豪雨と大きな災害が続いた秋が終わり、サザンカの花が咲き乱れる冬のはじめの足場やぐら。みんな防寒対策ばっちり、すっかり冬支度です。
水を得るための井戸掘りですが、当会では従来の田んぼの粘土を入手困難につき、ベントナイトを購入してネバミズ(粘土水)を作って井戸孔に注いでいます。ベントナイトは粒子が非常に細かく、水に溶かすと滑るため、作業中は安全のため事あるごとに水を流します。
この時期の水仕事は辛い!
なんと最後に掘削作業を行ったのは9月1日。ということは実に丸3カ月間、井戸を掘れていなかったのです。
千葉県を襲った台風15号、19号、そして房総豪雨と大きな災害が続いた秋が終わり、サザンカの花が咲き乱れる冬のはじめの足場やぐら。みんな防寒対策ばっちり、すっかり冬支度です。
水を得るための井戸掘りですが、当会では従来の田んぼの粘土を入手困難につき、ベントナイトを購入してネバミズ(粘土水)を作って井戸孔に注いでいます。ベントナイトは粒子が非常に細かく、水に溶かすと滑るため、作業中は安全のため事あるごとに水を流します。
この時期の水仕事は辛い!
ドリルで攪拌(かくはん)!ネバミズ濃いめでお願いします
ネバミズを作るため、近くの水路に流れている地下水(ポンプで揚水された水)をホースで足場そばまで引き、ネバダルでベントナイトと混ぜ合わせます。この時に活躍するのが、充電式の電気ドリルにミキサーを取り付けたもの。田んぼの粘土はコネボウと呼ばれる丸太やヒシャクで十分に混ざりましたが、ベントナイトはなかなか溶けません。電気ドリルで一気に攪拌し、掘削の間が空いてしまった時は濃いめのネバミズをこまめに井戸孔に注ぎながら掘削します。
井戸孔の中で掘り屑をたくさん取り込み、いっぱいになった掘り鉄管を地上に上げて、中身を出します。コシタと呼ばれる弁をコシタヌキで開けると、中から掘り屑を含んだネバミズが一気に流れ出ます。
孔底の感触は硬め!からの、ちょっと粘る感じに
午前中は、掘れなかった3カ月間にたまっているだろう泥をスイコと呼ばれる掃除用の鉄管でよくさらい、掘削用の掘り鉄管を下ろしてからも見学者・体験者が多く、10cmくらいしか掘り進めませんでした。
掘り屑は、浜辺のようなきれいな砂です。白く見える粒は、ごく小さな貝殻でしょうか。
掘り屑は、浜辺のようなきれいな砂です。白く見える粒は、ごく小さな貝殻でしょうか。
テンションとモチベーションが一気に上がる「1m超え」
午後になると、シュモク(ハンドル)を握る手に伝わってくる孔底の感触はかなり硬めで、どんどん掘り進みます。途中から少し粘るような感触になってきましたが、足場板の高さで竹ヒゴにつけた印が、井戸孔の水中にすっかり浸ると、1m超えのサインです。
作業を終える前に、前回の掘削深度の印から、どのくらい掘り進んだかメジャーで計ると…やりました!今日1日で、1・14m掘れました☆彡
これで合計掘削深度は33・505mとなりました。
これで合計掘削深度は33・505mとなりました。
せっかくみんなで力仕事をしているので、やっぱりたくさん掘れると一気にテンションとモチベーションが上がります!
次回は年内のノルマ、竹ヒゴ制作のための竹取りを君津市久留里で行う予定です。
頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!
次回は年内のノルマ、竹ヒゴ制作のための竹取りを君津市久留里で行う予定です。
頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!
以上は 4 年前に書かれた内容です