「上総掘りの技術」体験講座、受講生5人がカリキュラム全10回を修了! 袖ケ浦市
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2022/1/26 更新
以下は 2 年前に書かれた内容です
2006年、国の重要無形民俗文化財に指定された千葉県上総地域発祥の深井戸掘り工法「上総掘りの技術」。
その技術保持者である鶴岡正幸先生(三代目井戸掘り職人)のもと、技術保持団体に指定された「上総掘り技術伝承研究会」(事務局・袖ケ浦市郷土博物館)。
重機も燃料も使わず少人数で効率よく掘れるシンプルでエコな技術は、今も世界各地で水を得るため活用されています。
その技術を後世に残すため、2021年10月から体験講座が開催されました。
道具作りから足場の組み方まで、一から技術を学んでもらう講座には一般から30数名が応募。
抽選で選ばれた5人の受講生が、4カ月にわたり袖ケ浦市郷土博物館などで開催された講座に参加しました。
また、文化庁と千葉県・袖ケ浦市の事業として、講座と並行して上総掘りの技術を映像記録として残す3カ年計画が進められています。
技術を守り続ける上総掘り技術伝承研究会の会員らが指導に当たり、地元の袖ケ浦高校の生徒4人も受講しました。
その技術保持者である鶴岡正幸先生(三代目井戸掘り職人)のもと、技術保持団体に指定された「上総掘り技術伝承研究会」(事務局・袖ケ浦市郷土博物館)。
重機も燃料も使わず少人数で効率よく掘れるシンプルでエコな技術は、今も世界各地で水を得るため活用されています。
その技術を後世に残すため、2021年10月から体験講座が開催されました。
道具作りから足場の組み方まで、一から技術を学んでもらう講座には一般から30数名が応募。
抽選で選ばれた5人の受講生が、4カ月にわたり袖ケ浦市郷土博物館などで開催された講座に参加しました。
また、文化庁と千葉県・袖ケ浦市の事業として、講座と並行して上総掘りの技術を映像記録として残す3カ年計画が進められています。
技術を守り続ける上総掘り技術伝承研究会の会員らが指導に当たり、地元の袖ケ浦高校の生徒4人も受講しました。
第1回 座学「上総掘りの概要」
初回は10月3日、袖ケ浦市郷土博物館の研修室で、上総掘りの歴史や技術の概要についてテキストをもとに講義が行われ、既存の映像記録作品DVDなども鑑賞しました。
初回は10月3日、袖ケ浦市郷土博物館の研修室で、上総掘りの歴史や技術の概要についてテキストをもとに講義が行われ、既存の映像記録作品DVDなども鑑賞しました。
第2回 道具作り・コシタ
10月17日、いよいよ上総掘りの道具を制作する実習がスタート。
まずはホリテッカンの底部に取り付けるコシタ(弁)を作ります。
受講生は動画撮影の様子を見学し、実際にケヤキ材を使ってコシタ制作にチャレンジしました。
10月17日、いよいよ上総掘りの道具を制作する実習がスタート。
まずはホリテッカンの底部に取り付けるコシタ(弁)を作ります。
受講生は動画撮影の様子を見学し、実際にケヤキ材を使ってコシタ制作にチャレンジしました。
第3回 道具作り・シュモク、クサビ
11月3日、井戸の掘削時にハンドルとして握るシュモクと、シュモクを竹ヒゴに取り付けるためのクサビを制作しました。
11月3日、井戸の掘削時にハンドルとして握るシュモクと、シュモクを竹ヒゴに取り付けるためのクサビを制作しました。
第4回 竹取り・竹割り
11月7日、会場を袖ケ浦市打越の竹林へ移し、竹ヒゴ制作用のモウソウ竹を4本切り出しました。
7mの長さのまま竹を運び出し、その場で縦に8等分に割っておきます。
11月7日、会場を袖ケ浦市打越の竹林へ移し、竹ヒゴ制作用のモウソウ竹を4本切り出しました。
7mの長さのまま竹を運び出し、その場で縦に8等分に割っておきます。
第5回 竹ヒゴ制作
11月21日、前回切り出して割っておいた竹を、竹ヒゴに加工しました。
竹林からほど近い平川公民館富岡分館の体育館で、受講生それぞれが専用の小刀「セン」などを使って幅2cm×厚さ1cm×長さ7mの竹ヒゴ制作に取り組みました。
11月21日、前回切り出して割っておいた竹を、竹ヒゴに加工しました。
竹林からほど近い平川公民館富岡分館の体育館で、受講生それぞれが専用の小刀「セン」などを使って幅2cm×厚さ1cm×長さ7mの竹ヒゴ制作に取り組みました。
いよいよ屋外の足場で実習開始
第6回 足場建て
11月28日、袖ケ浦市郷土博物館の「水のふるさと」で、足場丸太18本を組み上げて上総掘り・鶴岡方式の足場やぐらを建てました。
本来は荒縄だけで丸太を組んでいきますが、屋外展示として常設されるため安全を考慮して番線でしっかり固定し、その上から荒縄を巻いていきます。
11月28日、袖ケ浦市郷土博物館の「水のふるさと」で、足場丸太18本を組み上げて上総掘り・鶴岡方式の足場やぐらを建てました。
本来は荒縄だけで丸太を組んでいきますが、屋外展示として常設されるため安全を考慮して番線でしっかり固定し、その上から荒縄を巻いていきます。
第7回 ヒゴグルマとハネギの取り付け
12月5日、前回に続いて足場やぐらでの作業。
人が中に入って竹ヒゴを巻き取る「ヒゴグルマ」と、7m・30kgのホリテッカンの重さをやわらげてくれる2本の「ハネギ」を取り付け、足場やぐらが完成しました。
第8回は12月19日、君津市内の自噴井戸や上総掘りゆかりの地を見学するミニツアーが行われました。
12月5日、前回に続いて足場やぐらでの作業。
人が中に入って竹ヒゴを巻き取る「ヒゴグルマ」と、7m・30kgのホリテッカンの重さをやわらげてくれる2本の「ハネギ」を取り付け、足場やぐらが完成しました。
第8回は12月19日、君津市内の自噴井戸や上総掘りゆかりの地を見学するミニツアーが行われました。
第9回 竹ヒゴ継ぎ
2022年の仕事はじめは1月8日、竹ヒゴと竹ヒゴをつなぐ「ワリツギ」をまず室内で撮影。
午後からは実際の足場やぐらで、竹ヒゴを縦にしてつなぐ作業を受講生が見学しました。
この技術を習得することで、1本7mの竹ヒゴをどんどんつないでいき、数百mまでの掘削が可能となります。
2022年の仕事はじめは1月8日、竹ヒゴと竹ヒゴをつなぐ「ワリツギ」をまず室内で撮影。
午後からは実際の足場やぐらで、竹ヒゴを縦にしてつなぐ作業を受講生が見学しました。
この技術を習得することで、1本7mの竹ヒゴをどんどんつないでいき、数百mまでの掘削が可能となります。
第10回 掘削体験
2021年10月から4カ月にわたって行ってきた講座もついに最終回。
実際の足場やぐらで、ホリテッカンを下ろし、井戸の掘削作業を受講生全員が体験しました。
本年度の講座と動画撮影は、これにて終了。
4月からは3カ年計画の2年目が始まり、引き続き動画撮影と講座の開講を予定しています。
2019年に連続して千葉県を襲った房総台風や、2020年から続くコロナ禍の影響で、会の活動は断続的に頓挫し続けていましたが、今後は袖ケ浦市内で農村公園に足場やぐらを建てる作業などを予定しています。
見学や受講についての問合せは袖ケ浦市郷土博物館:電話0438(63)0811。
2021年10月から4カ月にわたって行ってきた講座もついに最終回。
実際の足場やぐらで、ホリテッカンを下ろし、井戸の掘削作業を受講生全員が体験しました。
本年度の講座と動画撮影は、これにて終了。
4月からは3カ年計画の2年目が始まり、引き続き動画撮影と講座の開講を予定しています。
2019年に連続して千葉県を襲った房総台風や、2020年から続くコロナ禍の影響で、会の活動は断続的に頓挫し続けていましたが、今後は袖ケ浦市内で農村公園に足場やぐらを建てる作業などを予定しています。
見学や受講についての問合せは袖ケ浦市郷土博物館:電話0438(63)0811。
以上は 2 年前に書かれた内容です