国際経営文化学会(AIMCAT、@千葉大西千葉キャンパス)で上総掘りがテーマの発表を行いました! 千葉市稲毛区
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2019/12/24
以下は 4 年前に書かれた内容です
2006年、国の重要無形民俗文化財に指定された千葉県上総地域発祥の深井戸掘り工法「上総掘りの技術」。 その技術保持者である鶴岡正幸先生(三代目井戸掘り職人)のもと、技術保持団体に指定された「上総掘り技術伝承研究会」(事務局・袖ケ浦市郷土博物館)。重機も燃料も使わず少人数で効率よく掘れるシンプルでエコな技術は、今も世界各地で水を得るため活用されています。 その技術を守るため、ボランティアが昔ながらの掘削技術を学ぶ活動の様子をご紹介します☆彡
千葉大学の故・村山元英名誉教授ゼミOBらの学会に、ガテンな井戸掘りネタぶっこみました!
上総掘り技術伝承研究会メンバーが、5年前から参加している国際経営文化学会(AIMCAT)。
千葉大学の故・村山元英名誉教授ゼミOBらを中心に構成されている学会です。
村山先生の生前、ひょんなことからご縁をいただき、千葉大OBでもないのに学会に仲間入りさせていただいてきました。
年に一度、千葉大学西千葉キャンパスで開かれる年次大会、2019年のテーマは「デジタルを超えて・感性の持つ底力-令和の時代を拓く-」。
昨年に続いてAIなどデジタル系に絡めた発表の場となったのですが、そこにあえて超アナログな手掘りの深井戸掘り工法(めっちゃ土木)という伝統技術の伝承活動で、初参加することになりました!
千葉大学の故・村山元英名誉教授ゼミOBらを中心に構成されている学会です。
村山先生の生前、ひょんなことからご縁をいただき、千葉大OBでもないのに学会に仲間入りさせていただいてきました。
年に一度、千葉大学西千葉キャンパスで開かれる年次大会、2019年のテーマは「デジタルを超えて・感性の持つ底力-令和の時代を拓く-」。
昨年に続いてAIなどデジタル系に絡めた発表の場となったのですが、そこにあえて超アナログな手掘りの深井戸掘り工法(めっちゃ土木)という伝統技術の伝承活動で、初参加することになりました!
「令和を生き抜く明治の技術 ~上総の職人に学ぶ“美しい仕事”~」
12月14日午後、ほとんどの皆さんがスーツで登壇する中、いつもの掘削スタイルで全身ワークマン、酒屋の前掛け、さらに会で作ったそろいの法被(はっぴ)といういでたち。
AIMCATのメンバーの皆さんに助けていただいてようやくまとまった発表のテーマは「令和を生き抜く明治の技術 ~上総の職人に学ぶ“美しい仕事”~」。
大学の講師や、大企業で世界を股に掛けてきた経験豊富な知識人の皆さんを前に、緊張はMAX!
しかしめげずにパワーポイントと拙いスマホ動画で上総掘りの技術について解説しました。
AIMCATのメンバーの皆さんに助けていただいてようやくまとまった発表のテーマは「令和を生き抜く明治の技術 ~上総の職人に学ぶ“美しい仕事”~」。
大学の講師や、大企業で世界を股に掛けてきた経験豊富な知識人の皆さんを前に、緊張はMAX!
しかしめげずにパワーポイントと拙いスマホ動画で上総掘りの技術について解説しました。
きっかけは、この秋の台風直撃2連発&房総豪雨という、千葉県民が初めて経験した甚大な災害。
県南部を中心に、地下水を使用している地域では電気のポンプで揚水するため、停電すると断水にも苦しめられてしまったのですが、君津市久留里では上総掘りで掘られた自噴井戸(24時間、365日出っ放し)に多くの住民が助けられたという新聞記事でした。
すっかりデジタルの時代になっても、倒木によって終わりの見えない停電生活、電話はもちろんインターネットも基地局がやられて通じない…そんな被災生活を救ったのが、100年以上前に掘られた上総掘りの井戸だったという事実に、当会のメンバー一同、この技術を守り伝えていく活動に、あらためて意義を感じずにはいられませんでした。
県南部を中心に、地下水を使用している地域では電気のポンプで揚水するため、停電すると断水にも苦しめられてしまったのですが、君津市久留里では上総掘りで掘られた自噴井戸(24時間、365日出っ放し)に多くの住民が助けられたという新聞記事でした。
すっかりデジタルの時代になっても、倒木によって終わりの見えない停電生活、電話はもちろんインターネットも基地局がやられて通じない…そんな被災生活を救ったのが、100年以上前に掘られた上総掘りの井戸だったという事実に、当会のメンバー一同、この技術を守り伝えていく活動に、あらためて意義を感じずにはいられませんでした。
短時間で上総掘りの技術を解説するのは本当に難しいので細かい部分は、とりあえずはしょりました。
結論(オチ)は参加者の皆さんに問いを投げかけ、今後、伝承活動を続けていくにはどうしたらいいのか?と「答えは風の中に」方式で発表を終えました。
上総掘り以外のすべての伝統技術を守る上での課題である「後継者をどう育成するか」。
どんなに素晴らしい、残すべき技術であっても、それを守る活動で後継者が生計を立てていけなければ、成立しないというジレンマ。
もちろん答えは出ませんでした。
流行りのクラウドファンディングもいいかもしれませんが、伝承者の生涯賃金をまかなえる手段を寄付で成り立たせるのは現実的ではありません。
しかし参加者の皆さんからは大変好評で、たくさんのご意見・ご感想・ご提案をいただきましたし、上総掘りの技術を知識人の皆さんに認識してもらえただけでも大きな収穫でした。
こうして、全く畑違いの学びの場で発信していくことで、何らかの光明を得られればと、今後も活動の幅を広げていきたいと考えています。
令和の時代も、頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!
結論(オチ)は参加者の皆さんに問いを投げかけ、今後、伝承活動を続けていくにはどうしたらいいのか?と「答えは風の中に」方式で発表を終えました。
上総掘り以外のすべての伝統技術を守る上での課題である「後継者をどう育成するか」。
どんなに素晴らしい、残すべき技術であっても、それを守る活動で後継者が生計を立てていけなければ、成立しないというジレンマ。
もちろん答えは出ませんでした。
流行りのクラウドファンディングもいいかもしれませんが、伝承者の生涯賃金をまかなえる手段を寄付で成り立たせるのは現実的ではありません。
しかし参加者の皆さんからは大変好評で、たくさんのご意見・ご感想・ご提案をいただきましたし、上総掘りの技術を知識人の皆さんに認識してもらえただけでも大きな収穫でした。
こうして、全く畑違いの学びの場で発信していくことで、何らかの光明を得られればと、今後も活動の幅を広げていきたいと考えています。
令和の時代も、頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!
以上は 4 年前に書かれた内容です