銚子電気鉄道の新戦力、南海電気鉄道2200系
2023/8/20 更新
以下は 1 年前に書かれた内容です
2023年8月17日(木曜日)、銚子電気鉄道(以下、銚子電鉄)と南海電気鉄道(以下、南海)は、南海2200系2両の銚子電鉄移籍を発表した。銚子電鉄の現役車両、南海2200系の詳細、両社が発表したプレスリリースの文言「中古の中古でない車両」について述べる。
銚子電鉄の現役車両はすべて“3球団目”
南海2200系の導入に伴い、2000形第1編成は2023年度で現役を終える。
銚子電鉄の現役車両は、「中古の中古」で運行されている。京王帝都電鉄(現・京王電鉄。以下、京王)でスタートを切り、伊予鉄道、銚子電鉄に移籍した。鉄道車両が2回も移籍するのは大変珍しい。
銚子電鉄にとって幸運だったのは、伊予鉄道の架線電圧である。「郊外電車」と称する高浜線は直流600ボルト、横河原線と郡中線は直流750ボルトで、車両は両方の電圧に対応した「複電圧車」であること。銚子電鉄は直流600ボルトなので、伊予鉄道の車両は“お手頃”なのだ。
2009年12月に800形(元京王2010系)2編成4両が銚子電鉄に移籍し、2010年7月24日(土曜日)に「2000形」として新たなスタートを切る。銚子電鉄にとっては初の冷房車となったが、フルノッチを同時に入れると変電設備に負担がかかることから、容易に使えないという。
2015年には伊予鉄道700形(元京王5100系)1編成2両が移籍し、「3000形」として新たなスタートを切った。
しかし、2000形は京王2010系として1959年に登場してから60年以上を経過。安定輸送の実現に向けて、中古車両を探したところ、南海2200系に白羽の矢が立った。
銚子電鉄にとって幸運だったのは、伊予鉄道の架線電圧である。「郊外電車」と称する高浜線は直流600ボルト、横河原線と郡中線は直流750ボルトで、車両は両方の電圧に対応した「複電圧車」であること。銚子電鉄は直流600ボルトなので、伊予鉄道の車両は“お手頃”なのだ。
2009年12月に800形(元京王2010系)2編成4両が銚子電鉄に移籍し、2010年7月24日(土曜日)に「2000形」として新たなスタートを切る。銚子電鉄にとっては初の冷房車となったが、フルノッチを同時に入れると変電設備に負担がかかることから、容易に使えないという。
2015年には伊予鉄道700形(元京王5100系)1編成2両が移籍し、「3000形」として新たなスタートを切った。
しかし、2000形は京王2010系として1959年に登場してから60年以上を経過。安定輸送の実現に向けて、中古車両を探したところ、南海2200系に白羽の矢が立った。
南海2200系とは?
近年の南海2200系はローカル線でのワンマン運転、ジョイフルトレイン『天空』として、活躍が続く(提供:南海電気鉄道)。
銚子電鉄の新戦力、南海2200系は1969年10月、22000系として登場。1972年6月まで32両が投入された。車体の長さは1両17メートルで、高野線(こうやせん)橋本―極楽橋間の入線が可能である(同区間は20メートル車の乗り入れができない)。当時、南海は直流600ボルトだったが、1973年に貴志川線を除き、1500ボルトに昇圧した(注:貴志川線は和歌山電鐵に継承後、1500ボルトに昇圧)。
1994年から1995年にかけて、車体の修復、車両の近代化、保守の容易化を軸とした更新工事が行なわれ、2200系3編成、2230系3編成(以上は1994年に竣工)、2270系5編成(1995年竣功。現在は和歌山電鐵に移籍)に生まれ変わる。対象から外れた車両は廃車、2両は熊本電気鉄道に移籍した。
銚子電鉄に移籍したモハ2202+モハ2252は1969年製で54年を経過。関西の私鉄では50年超の車両が多く、南海6000系や能勢電鉄1700系(元阪急電鉄2000系)はその上をゆく還暦を過ぎた。
ちなみに南海車両の移籍は、2020年の6000系2両(大井川鐵道に移籍)以来、3年ぶりである。
1994年から1995年にかけて、車体の修復、車両の近代化、保守の容易化を軸とした更新工事が行なわれ、2200系3編成、2230系3編成(以上は1994年に竣工)、2270系5編成(1995年竣功。現在は和歌山電鐵に移籍)に生まれ変わる。対象から外れた車両は廃車、2両は熊本電気鉄道に移籍した。
銚子電鉄に移籍したモハ2202+モハ2252は1969年製で54年を経過。関西の私鉄では50年超の車両が多く、南海6000系や能勢電鉄1700系(元阪急電鉄2000系)はその上をゆく還暦を過ぎた。
ちなみに南海車両の移籍は、2020年の6000系2両(大井川鐵道に移籍)以来、3年ぶりである。
銚子電鉄が前回導入した「中古の中古でない車両」
晩年の1001は銀座線カラー、1002は丸ノ内線カラーで有終の美を飾った。
銚子電鉄が前回導入した「中古の中古でない車両」は、営団地下鉄(現・東京メトロ)から移籍した1000形(元2000形)2両で、1994年夏に登場。導入に際し、両運転台化改造、ワンマン機器やパンタグラフの搭載、走行機器の取り換えなどを実施。2016年まで活躍した。
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岸田法眼の鉄道チャンネル
『Yahoo! セカンドライフ』(ヤフー刊)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降はフリーのレイルウェイ・ライターとして鉄...
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