東武博物館保有の動態保存車、8000系8111編成リターンズ
2023/11/2
以下は 1 年前に書かれた内容です
東武鉄道の現役最古参車両、8000系は1963年10月に登場し、11月1日(火曜日)にデビュー。1983年春まで712両が投入された。
2023年で還暦を迎えると、東武博物館保有の動態保存車8111編成が日光線の南栗橋車両管区から、野田線の南栗橋車両管区七光台支所に転属。11月1日(水曜日)から定期列車の運用に就いた。
2023年で還暦を迎えると、東武博物館保有の動態保存車8111編成が日光線の南栗橋車両管区から、野田線の南栗橋車両管区七光台支所に転属。11月1日(水曜日)から定期列車の運用に就いた。
8111編成のあゆみ
南栗橋車両管区七光台支所で8000系の異なる顔と10030系(右から2番目)が休息をとる。
8111編成は1963年11月に新製され、東上線の川越電車区に配属。当初は4両編成だった。
1971年3月1日(月曜日)に森林公園検修区が開設され、川越電車区配属の車両がすべて転属。8111編成は1972年1月に中間車2両が増結され、6両編成化。その後、東上線で10両運転が始まると、8111編成は別の4両編成をつないで運転された。
カラーリングは、インターナショナルオレンジとロイヤルベージュのツートンカラーから始まり、セイジクリームを経て、ジャスミンホワイトをベースにロイヤルブルーとリフレッシュブルーの帯に落ち着く。車体が鋼製の通勤形電車(8000系、5050系、1800系通勤形改造車など)は現行のカラーリングが標準である。
東武鉄道は1986年度から2007年度まで、8000系の修繕工事(車内のリニューアル、車体側面に方向幕を新設、腐食した部品の取り換えなど)を実施。8111編成は1986年度の修繕対象車に入り、装いを新たにした。1987年度以降は前面デザインが6050系に準じたものに変更され、新型車両と見間違うような車両に進化した。
ただ、往年を知るレールファンにとって、前面が「東武顔」(8000系のほか、3000系、5050系などにも採用)と称するものから、6050系に準じたデザインに一新されたことについて、“惜しむらくは……”のようである。
2004年から8000系の廃車が始まると、東武顔が徐々に減ってゆく。最後まで残った8111編成は2011年6月30日(木曜日)をもって、48年間にわたる営業運転を終えた。
1971年3月1日(月曜日)に森林公園検修区が開設され、川越電車区配属の車両がすべて転属。8111編成は1972年1月に中間車2両が増結され、6両編成化。その後、東上線で10両運転が始まると、8111編成は別の4両編成をつないで運転された。
カラーリングは、インターナショナルオレンジとロイヤルベージュのツートンカラーから始まり、セイジクリームを経て、ジャスミンホワイトをベースにロイヤルブルーとリフレッシュブルーの帯に落ち着く。車体が鋼製の通勤形電車(8000系、5050系、1800系通勤形改造車など)は現行のカラーリングが標準である。
東武鉄道は1986年度から2007年度まで、8000系の修繕工事(車内のリニューアル、車体側面に方向幕を新設、腐食した部品の取り換えなど)を実施。8111編成は1986年度の修繕対象車に入り、装いを新たにした。1987年度以降は前面デザインが6050系に準じたものに変更され、新型車両と見間違うような車両に進化した。
ただ、往年を知るレールファンにとって、前面が「東武顔」(8000系のほか、3000系、5050系などにも採用)と称するものから、6050系に準じたデザインに一新されたことについて、“惜しむらくは……”のようである。
2004年から8000系の廃車が始まると、東武顔が徐々に減ってゆく。最後まで残った8111編成は2011年6月30日(木曜日)をもって、48年間にわたる営業運転を終えた。
8111編成は東武博物館保有の動態保存車両に
セイジクリームの8111編成。
8000系は東武鉄道の発展期を象徴する車両など、存在感が大きく、8111編成の保存を要望する声も多かったことから、技術継承と各種イベントなどの運行を目的にした動態保存が決定。2012年2月15日(水曜日)、伊勢崎線の南栗橋車両管区春日部支所に転属すると、3月22日(木曜日)から東武博物館保有に変わる。
その後、日本電装の手により再度の修繕が実施され、車内は床面をグリーンに戻すなど、可能な限り登場時の薫りを醸し出した。カラーリングも登場時のツートンカラーに戻し、8月に竣工。8月29日(水曜日)から新たなスタートを切る。
2016年にはカラーリングがセイジクリームに変わり、“もうひとつの昭和”がよみがえった。しかし、2020年に入ると、南栗橋車両管区に移り、コロナ禍の影響もあったのか事実上の活動休止に。2022年12月4日(日曜日)、2022東武プレミアムファンフェスタの車両撮影会に展示され、久しぶりの“晴れ舞台”に立ったが、その後は大きな動きもなく年を越す。
その後、日本電装の手により再度の修繕が実施され、車内は床面をグリーンに戻すなど、可能な限り登場時の薫りを醸し出した。カラーリングも登場時のツートンカラーに戻し、8月に竣工。8月29日(水曜日)から新たなスタートを切る。
2016年にはカラーリングがセイジクリームに変わり、“もうひとつの昭和”がよみがえった。しかし、2020年に入ると、南栗橋車両管区に移り、コロナ禍の影響もあったのか事実上の活動休止に。2022年12月4日(日曜日)、2022東武プレミアムファンフェスタの車両撮影会に展示され、久しぶりの“晴れ舞台”に立ったが、その後は大きな動きもなく年を越す。
8111編成リターンズ
「転属記念回送列車ツアー」は多くのレールファンが至るところに駆けつけた。
8111編成は2023年夏まで営業線上で躍動する姿が見られなかったが、還暦を機に、あらためて動態保存車としてリターンズ。カラーリングも7年ぶりのツートンカラーを身にまとう。併せて南栗橋車両管区七光台支所の転属も発表。8111編成が埼玉県外の車両基地に配属されるのは初めてである。
2023年10月28日(土曜日)、クラブツーリズムの主催による「転属記念回送列車ツアー」が南栗橋―東武日光―七光台間、「ライトアップ撮影会」が南栗橋車両管区七光台支所で、それぞれ開催。8111編成が不死鳥の如く、よみがえった。
2023年10月28日(土曜日)、クラブツーリズムの主催による「転属記念回送列車ツアー」が南栗橋―東武日光―七光台間、「ライトアップ撮影会」が南栗橋車両管区七光台支所で、それぞれ開催。8111編成が不死鳥の如く、よみがえった。
リターンズと転属に向けた変更点
側面方向幕は定期列車の行先にはない「急行清水公園」を掲示。
8111編成のリターンズ及び、南栗橋車両管区七光台支所の転属に伴い、車内外に号車ステッカー、車内の乗降用ドアに「x号車y番ドア」という点字つきドアステッカー、6号車クハ8111の側窓に女性専用車ステッカー(平日初電から9時まで実施)をそれぞれ貼付。4号車モハ8311は弱冷房車に設定、1号車クハ8411は前面の幌を撤去した。
方向幕も野田線仕様に取り換えた模様。前面については、クラシックスタイル(登場時の姿で当時の行先は白地に黒文字)も入れており、イベント用に使われるものと思われる。
11月1日(水曜日)、大宮―柏間の各駅停車を中心に、動態保存車としては異例の定期列車の運用に就いた。8111編成にとっては12年ぶりの定期運用に復帰。また、南栗橋車両管区七光台支所に東武顔の車両が配属されるのは、2009年3月24日(火曜日)付で廃車された8104編成以来14年ぶりで、まさに“帰ってきた 東武顔”と言えよう。
方向幕も野田線仕様に取り換えた模様。前面については、クラシックスタイル(登場時の姿で当時の行先は白地に黒文字)も入れており、イベント用に使われるものと思われる。
11月1日(水曜日)、大宮―柏間の各駅停車を中心に、動態保存車としては異例の定期列車の運用に就いた。8111編成にとっては12年ぶりの定期運用に復帰。また、南栗橋車両管区七光台支所に東武顔の車両が配属されるのは、2009年3月24日(火曜日)付で廃車された8104編成以来14年ぶりで、まさに“帰ってきた 東武顔”と言えよう。
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岸田法眼の鉄道チャンネル
『Yahoo! セカンドライフ』(ヤフー刊)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降はフリーのレイルウェイ・ライターとして鉄...
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