2年ぶりに竹取りへ!掘削用の竹ヒゴ作ろう♪ナタ、ノコギリ、電ノコ、チェーンソー大活躍@君津市久留里
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2019/12/13
以下は 4 年前に書かれた内容です
2006年、国の重要無形民俗文化財に指定された千葉県上総地域発祥の深井戸掘り工法「上総掘りの技術」。 その技術保持者である鶴岡正幸先生(三代目井戸掘り職人)のもと、技術保持団体に指定された「上総掘り技術伝承研究会」(事務局・袖ケ浦市郷土博物館)。重機も燃料も使わず少人数で効率よく掘れるシンプルでエコな技術は、今も世界各地で水を得るため活用されています。 その技術を守るため、ボランティアが昔ながらの掘削技術を学ぶ活動の様子をご紹介します☆彡
みんなで君津市久留里の竹山へ
上総掘りの井戸掘削に欠かせないのが、孟宗竹や真竹を加工した道具たち。
竹は、切り出すのに適した時期があり、春に向けて地中の水分を吸い上げ始める前、秋から年内までがチャンスと言われています。
12月8日、会員たちは君津市久留里某所に集合。
さっそく、かぐや姫のいそうな竹林に分け入り、竹ヒゴ用の孟宗竹を選び出します。
竹は、切り出すのに適した時期があり、春に向けて地中の水分を吸い上げ始める前、秋から年内までがチャンスと言われています。
12月8日、会員たちは君津市久留里某所に集合。
さっそく、かぐや姫のいそうな竹林に分け入り、竹ヒゴ用の孟宗竹を選び出します。
長いまま切り出すのは至難の業!
上の方で他の枝葉に引っかかってしまい、倒すのも、竹林内で切り返して運び出すのも、チームワークが勝負。
上の方で他の枝葉に引っかかってしまい、倒すのも、竹林内で切り返して運び出すのも、チームワークが勝負。
掘削に使う竹ヒゴは消耗品で、基本的に職人が自作します。
鶴岡方式では孟宗竹の2~3年生、できるだけ太く真っすぐなものを選び、最低7mを切り出します。
1本の竹から最高で8本の竹ヒゴを作ることができますが、何より「性」の良い竹を使うことが重要なのです。
鶴岡方式では孟宗竹の2~3年生、できるだけ太く真っすぐなものを選び、最低7mを切り出します。
1本の竹から最高で8本の竹ヒゴを作ることができますが、何より「性」の良い竹を使うことが重要なのです。
軽トラ荷台に積めるよう、巻けるだけ細く割るのだ!
竹の上部の枝葉を落としてから、広い場所まで運び出します。
毎回、シャンシャン呼んどきゃ良かった!と思わずにいられません。
実は今回、予想以上に斜面が急勾配で、真っすぐなものはすべて新子(にいこ、今年生えた1年生の若い竹)でした。
新子は見た目はきれいですが、水分が多く加工しづらいため、避けたいところ…しかし新たに加わった会員の実習用と考え、ダメもとで10m×4本を切り出しました。
毎回、シャンシャン呼んどきゃ良かった!と思わずにいられません。
実は今回、予想以上に斜面が急勾配で、真っすぐなものはすべて新子(にいこ、今年生えた1年生の若い竹)でした。
新子は見た目はきれいですが、水分が多く加工しづらいため、避けたいところ…しかし新たに加わった会員の実習用と考え、ダメもとで10m×4本を切り出しました。
理想は「竹を割ったような」、現実は超難航…(>_<)
本来、最初は両刃のナタで切り込みを入れ、地面に突き刺したバールを挟み込んで、竹の繊維に逆らわず二つに裂いていきます。
しかし予想以上に今回の竹割りは難航しました!
全く真っすぐに割れてくれないので、長さ7m×幅2cm×厚さ1cmに整形するのに使えないものばかりになってしまいます。
しかし予想以上に今回の竹割りは難航しました!
全く真っすぐに割れてくれないので、長さ7m×幅2cm×厚さ1cmに整形するのに使えないものばかりになってしまいます。
仕方なく、バールを使わずにナタと木槌だけの全手動で10mを割っていくと、人力の消耗度はハンパないですが、意外にもきれいに割れてくれました。
…と思ったら、なんと中身が断続的に真っ黒!
外から見てきれいでも、割ってみたら虫食いや病気だった、というのはこれまでもありましたが、こんなまだら状態は初めてです。
もちろん強度や耐性に問題ありありなので、この竹は使えません…(T_T)
外から見てきれいでも、割ってみたら虫食いや病気だった、というのはこれまでもありましたが、こんなまだら状態は初めてです。
もちろん強度や耐性に問題ありありなので、この竹は使えません…(T_T)
ちゃんと使える健康な竹の場合は、2分割したところで節を抜きます。
ゲンノウでパカパカ割り、奈良のシカせんべいのようなカケラを吹っ飛ばしながら、さらに細く割りやすくします。
ゲンノウでパカパカ割り、奈良のシカせんべいのようなカケラを吹っ飛ばしながら、さらに細く割りやすくします。
とにかくナタでうまく割れない竹ばかりなので、文明の利器にも頼ってみました。
電ノコで一気に割るというのも一つの手です!
電ノコで一気に割るというのも一つの手です!
次回からは竹ヒゴ制作スタート!です
切り出し、割って丸めた竹は、その日のうちに会の拠点である袖ケ浦市郷土博物館の倉庫に格納しました。
次回からは、8等分した竹をナタ、セン、カンナなどを使って手作業で竹ヒゴに加工していきます。
切ってから時間を空けてしまうと乾燥し、削りにくくなるので、できるだけ早く制作を進めたいところです。
頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!
次回からは、8等分した竹をナタ、セン、カンナなどを使って手作業で竹ヒゴに加工していきます。
切ってから時間を空けてしまうと乾燥し、削りにくくなるので、できるだけ早く制作を進めたいところです。
頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!
以上は 4 年前に書かれた内容です